こんにちは、ゆくゆく(@yukuyukuhappy)です!
お金を増やすために、投資は欠かせない存在です。
ですが、【投資の世界にリスクは付き物】ということを忘れないようにしたいところ。
未来に向かって投資をするわけですから、結果がどうなるか分からないのは当然です。
できることならば、リスクは小さくしたいものですよね。
投資の世界でリスクを抑える3種の神器と言えば、【長期・分散・積立】です。
そして、この投資法を「さらにお得にできるように」と国が推進しているのが、つみたてnisaというわけですね。
→『つみたてnisaの非課税【20年間】は、いつからの期間のことなのか?』を解説。

2018年1月に開始された、長期・積立・分散投資を支援する非課税制度。
投資対象は、政令指定された要件 + αの要件を満たすものに限られているので、信用できるものに厳選されている。
毎年40万円を上限として、最長20年間非課税での運用が可能。投資可能期間は、2042年まで。
(2020年の法改正で5年間延長)
さて。
誰もが口を揃えて、「始めた方がいい」と言うつみたてnisa。
ですが、つみたてnisaに限らず、投資をしていて怖いのが暴落が起きた時のことですよね。
つみたてnisaでは、「どんな時でも地道に機械的にコツコツと積み立てることが重要」と耳にしますが、いざ暴落に巻き込まれたら平常心を保ち続けるのは大変だと思います。
そこで今回は、【過去の暴落時につみたてnisaをしていた場合、資産はいくらになるの?】という疑問について解説します。
結論から言いますと、どの暴落に巻き込まれたケースでも資産は増えますのでご安心ください!
資産の増え方にはばらつきがありますが、積み立てを長期に渡って続ける限り元本割れが起こらないことを、これまでの歴史が証明してくれていますよ!
このことを忘れなければ、これからいつ訪れるか分からない暴落時にも、落ち着いて積み立てを続けることができますね。

どんな時でも、歴史は財産だね!
目次

まずは今回参考にする、直近に訪れた暴落を振り返ってみたいと思います。
今回は、【全米株式インデックスに投資した場合】を想定しますので、米国株が影響を受けた暴落に絞ります。
コロナ前に訪れた暴落を振り返ると、ブラックマンデー・ITバブル崩壊・リーマン・ショックの3つがありました。
簡単に一つずつ紹介します。
ブラックマンデー(1987年)
NY株式市場最大規模の暴落。
レーガノミクス(1980年代に行われた、経済停滞中のインフレ改善策)によるドル高を抑えるために、G5においてプラザ合意を発表。
その結果、今度はドル安に歯止めがかからなくなり、ドル安抑制のためG7においてルーブル合意を発表。
しかし各国の足並みが揃わず投資家の売り注文が殺到することになり、株価の大幅な下落へ。
ITバブル崩壊(2000年3月〜2002年10月)
情報・通信産業の急速な発展に伴って90年代後半からIT関連企業の株価が高騰。
低金利政策の中で、実態を問わずIT関連の業種というだけで株価は伸び続ける。
ところが、2000年に入り金利が上がり始めると、その勢いは急激に落ち込み、さらに同時多発テロの発生も相まり、景気は悪化していった。
リーマン・ショック(2007年10月〜2009年3月)
住宅バブルの崩壊に伴い、低所得者に向けた住宅ローン(サブプライムローン)の回収が難しくなったことにより、大手投資銀行リーマン・ブラザーズの経営が悪化。
その後倒産に追い込まれ、同社が発行していた社債を保有していた企業も大きな影響を受け、その波は世界的な不況へと広がっていった。
2000年からの僅か20年で3度の暴落が発生
80年代から2000年までの間の大きな暴落はブラックマンデーのみですが、その後の20年は米国市場が大きく上下する期間でした。
この期間に投資をしていると、どのように資産が推移していったのか、とても気になるところですね。
さぁ、ここからがいよいよ本題です。
それぞれの暴落時を含めた期間に定額を積立投資をした場合、最終的な資産はいくらになるのかを検証してみます。
全米株式に年1回・毎年末に4,000ドル(約40万円)を積み立てる。
つみたてnisa同様分配金は、再投資に回して複利効果を活かす。
※便宜上計算を分かりやすくするために、1ドル/100円の為替で仮定します。
※諸事情により、21年間の積立期間となっています。

うりゃっ!
過去の米国チャートで積立投資をしてみよ〜!
まずは、1986年から2006年まで〜!
カウントぉぉぉ…、

(はっ!ま…まさか、『CDTV』のアビー君の真似をしている…?
ということは…、あの決め台詞を…!?)

ダウ平均株価っ!(フッ、決まったっ!)
①1986年〜2006年(21年間・ブラックマンデー前〜ITバブル崩壊〜リーマン・ショック前まで)

最終的な資産は、積立額に対して3.82倍となりました。
ブラックマンデー時は投資初期ということもあり、暴落の影響は殆ど受けていません。
順調に推移していきますが、ITバブル崩壊時には大きく資産を減らしてしまいます。
積立開始から15年目の2000年8月には、260,933ドル(26,093,300円)まで上がりますが、2002年9月までの約2年間で151,384ドル(15,138,400円)と、1,000万円以上の資産を失います。

えぇ!?15年コツコツ貯めたのに、たったの2年で!?
ですが、積み立てを続けることで約3年後の2005年7月には暴落前の最高値まで資産は戻ってきました。(265,419ドル)
- 暴落前最高値…約26,093,300円
- 暴落後最安値…約15,138,400円
- 値下がり幅(期間)…マイナス約11,764,900円(2年1ヶ月)
- 最終運用総額…約32,156,700円(積立額…約8,400,000円)
重要なポイントは、2年1ヶ月もの間、転がる石のように下がり続ける資産を眺めながら40万円を投資し続けられるかどうかにかかっています。
よほどの鋼のメンタルでないと、この苦行は耐えられないかもしれません。
だからこそ、長期積み立ては機械的に行うことが大事になるわけですね。
②1989年〜2009年(21年間・ブラックマンデー直後〜ITバブル崩壊〜リーマン・ショック終わりまで)

最終的な資産は、積立額に対して2.32倍となりました。
上と同様で、まず2000年の8月に暴落前1度目の高値・162,027ドル(約16,202,700円)をつけます。
そして、こちらも同じく2002年9月に96,103ドル(約9,610,300円)まで値を下げました。
しかし、本当の恐怖はこの後訪れます。
積立開始から18年目の2007年10月に237,491ドル(約23,749,100円)をつけた資産は、リーマン・ショックの渦中で2009年2月に121,982ドル(約12,198,200円)まで下がってしまいます。
まさかの20年目にして、半額まで急降下です。
20年の苦労を思い起こすと、もう全てが嫌になってしまうかもしれません。
その後10ヶ月で約700万円値を戻しますが、最終的にはリーマン・ショックの影響を真正面から受ける形となりました。
- 暴落前最高値… 約23,749,100円
- 暴落後最安値… 約12,198,200円
- 値下がり幅(期間)…マイナス約11,550,900円(1年4ヶ月)
- 最終運用総額…約19,508,600円(積立額…約8,400,000円)
補足:1989年〜2012年(24年間・さらにリーマン・ショック期間も積み立てた場合)
やはり、出口手前で暴落に直面すると、資産は大きく失ってしまう結果になることが分かりました。
ここで、さらに踏ん張って、もう3年間積み立てを継続した場合はどうなるのでしょうか?

暴落前の最高値まで値を戻すのは、2011年1月のことです。(237,516ドル)
僅か2年で、失った資産を取り戻すことができました。
その後も資産は増え、積み立てた額を差し引くと最終的には3年前よりも約780万円プラスとなります。(281,461ドル)
- 最終運用総額…約28,146,100円(積立額…約9,600,000円)
③2000年〜2020年(21年間・ITバブル崩壊〜リーマン・ショック〜コロナショックまで)

最後は3度の暴落に巻き込まれた、とても運の悪い21年間につみたてnisaをした場合のシミュレーションです。
最終的な資産は、積立額に対して3.53倍となりました。
前半の10年間は残念ながら全く資産は増えません。
それどころか、10年目の2009年2月には40,000ドルの積立額に対して資産価値は28,072ドルの元本割れまで起こしてしまいます。
もしも、つみたてnisaの制度が2000年からできていたら多くの人が、「つみたてnisa?いやいや、やる意味全然ないよ!」と思ってしまったかもしれません。
しかし、その後の10年間の経済成長において、この10年の積み立てがいかに大事なものだったかが分かってきます。
コロナショックが起こるまで順調に推移していき、2020年1月に暴落前最高値の242,108ドル(約24,210,800円)をつけます。
そして、同3月に191,679ドル(約19,167,900円)まで下がりますが、その後僅か9ヶ月で296,856ドル(約29,685,600円)と1,000万円も値を上げてフィニッシュです。
- 暴落前最高値… 約24,210,800円
- 暴落後最安値… 約19,167,900円
- 値下がり幅(期間)…マイナス約5,042,900円(2ヶ月)
- 最終運用総額…約29,685,,600円(積立額…約8,400,000円)
資産の推移の形はそれぞれ異なりますが、どのようなケースでも資産は回復することがよく分かるデータでしたね。
1番多くの暴落に直面した2000年〜2020年が、1番綺麗な形のグラフを描いているのが面白いところです。(前半10年間は忍耐の期間ですが…)
ちなみに、もしも年間40万円を1986年から2020年までの35年間積み立て続けた場合の資産総額はなんと、約152,842,500円となりました。
仮に20歳から毎月33,000円を貯金感覚で積み立てていたら、55歳には億り人になっていたわけですね。

米国経済・複利・積立投資、恐るべし…!!
今回は都合上、年に1回まとめて積み立てた場合で試算を出しましたが、これをさらに毎月に変更するとさらにリスクを分散することができます。
暴落がどのようなタイミングで起こったとしても、いつか資産は戻ってきます。
この結果を見ると、とても勇気をもらえますね。
- 積立投資は、コツコツ淡々と。
- 出口が近い時の暴落に、メンタルまで巻き込まれないように。
- 暴落から立ち直らなかったことは、一度もない。
積立投資は、調子の良し悪しに振り回されることなく淡々と、無の境地で行うことが大切です。
投資初期の暴落は資産に及ぼす影響は小さいですが、後期になればなるほど影響は大きくなるので、出口が近くなってきた時にこそ、このことを思い出したいですね。
どうか、皆さんのメンタルまで暴落しないでくださいね!
もし仮に、出口手前で暴落に巻き込まれた場合には、グッと堪えてもう少し積み立てを続けてみるといいでしょう。
安心してください。
いつの日か必ず、暴落からは立ち直ります。(世界経済の場合です。日本経済は…どうでしょう…。)
リスクに怯え過ぎず、長い目を見据えて資産を運用していきましょう!
私の1年間のつみたてnisa運用益の成果も公開していますので、よろしければ参考にしてみてくださいね。
→つみたてnisa、1年後の運用益はどのくらい?運用実績を公開!
